確かにこれは珍しいーjaco晩年の演奏

インナーウッドの木内さんのブログに貼ってあったjacoのyoutube動画。
70'sのJBでしかもブリッジがバダスという仕様。音は、気持ち腰高だけど、割といつものjacoの音だったりする。1985年の演奏なので、ウェザーを抜けて約3年、亡くなる2年前ですね。この頃は入退院を繰り返していた時期で、比較的調子のいい時は良い演奏もあったと文献にはありましたので、そういった時期なのかもしれません。ソロのパフォーマンスはなかなか激しく少し心配になる部分もありますが。
とりあえず珍しいから備忘録としてココにも貼っておきます。



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理想のベーシストかも。

よく話しのネタに挙がる“ベーシストで誰が一番好き?”という問いかけ。
皆さん、いらっしゃいます?
 
一口にベーシストって言っても、そのタイプは本当に多種多様、千差万別。ひたすらベースという役割を追求する職人的なアンソニー・ジャクソンタイプもあれば、もっとソロ楽器的なアプローチを好むジャコ/マーカスタイプ、バンドサウンドのグルーヴにこだわるゴードン・エドワーズタイプ、たまたまベースを弾いていただけで実はあまりその楽器自体にコダワリのない細野晴臣タイプなどなど。またそれぞれは相互に指向しても矛盾しないだけにハイブリッド型も数多い。そんな間口の広いベーシストの中で、一番なんて決められねーよ!というのが、今までの主張だったわけです。
 
しかし、ここに来て、やっぱりこの人が個人的な理想だなと思えるのが、ブライアン・ブロンバーグです。この人ぁ、本当に凄い。楽器の巧さといったら、当代随一といって過言ではないでしょう。エレキ、ウッドの別なく、奏法的にもスラップ、2フィンガー、3フィンガー、タッピングなどほぼ全域を網羅。その全てが非の打ち所がない。しかも音色が素晴らしい。ウッドベースの音などは、世界で一番ふくよかで温かみがあるのにキレもあり輪郭がハッキリしている。ジェントル&エモーショナルとでも言えばいいのかな。演奏はただ上手いだけでなく、とても歌心に溢れています。そのソロ、バッキングにおいての歌い回しは下手なSaxプレーヤーをしのぎますね。フレーズも多彩だし。さらにこの人が凄いのは、ベーシストとしてではなく、作曲と編曲の素晴らしさなんですよ。比較的シンプルなコード進行なのに、彼の考えたメロディと合わさると、いままで聞いたことがないような雰囲気を醸し出すんですね。編曲においても、曲の一番美味しい部分を上手く抜き出した上で、最適なリズムやテンポ、コードを組み合わせてくるんですよ。なので、スタンダードと言われる楽曲でも彼の手に掛かると、新しい命を宿すような印象があります。なんで最初からこうじゃなかったんだろう?なんてオリジナルに疑問を感じてしまうぐらいです。バンドサウンドに置けるグルーヴも完璧。むしろドラムを支えているぐらいの存在感を発しつつも、抑えめのプレーで全体を引き締めたり、ソリストに気持ちよく歌ってもらったりするベーシストとしてもマナーは決して忘れない。
 
以前、彼にたまたまメールでインタビューする機会に恵まれた際に、インタビューの本論とは関係ない個人な趣味で質問をいくつかぶつけてみたのですが、その中に非常に興味深い回答がありました。
その質問とは“もう一度、生まれ変わったらベースを選びますか?”というもの。

ここのアンケートでもやりましたよね(笑)。こちらとしては当然yesという回答だろうと想定していたのですが、彼の回答は違いました。氏曰く“それは非常に難しい質問だ。ベースという楽器は大好きだけど、同じぐらい弾けるなら他の楽器も好きになっちゃうな”と(笑)。あんだけ自由自在に弾けるのにベースという楽器にコダワリがない。これは恐ろしいことだなと。まぁ、一流のミュージシャンに総じて言えることでもあるんですけど、どの楽器を弾いても彼等は本当に上手いんですよね。楽器は音楽を弾くための手段でしかなく、手段は極論すると何でもいいんでしょうね。ベースにこだわって頑張って弾いても全然あんな風になれないのに、“楽器は何でもいいんだよ”なんて言われてしまうと、こちらの立場はありませんよ。←ある訳もないのですが(笑)。
 
ということで、最初にいろんなタイプのベーシストがいると書きましたが、その全てを併せ持っているヒトが、このブライアン・ブロンバーグという人なんじゃないかと思っています。そのTOPや役割に合わせて最適なプレーをする引き出しを持ち、演奏力においては比類するものなき完成度の高さ。アーティストしての作編曲能力もあり、ライブやレコーディングにおいての人選や進行などセルフでこなすプロデューサー思考・・・。
これから一番好きなベーシストを聞かれたら、氏を挙げようと思います。

というのが前置きで、また新譜が出ました。前回のHANDSからそう時間は経ってないのですが、今回はまたコンセプトも全く違うものになるみたいですね。なんとジミヘンのトリビュートアルバムだそうな。まだ聞いてませんが、ベースとドラム(ヴィニー・カリウタ)のみで基本やってるらしい。こりゃスゴそう。まぁ、以前もMETALとかやってましたし、そういう意味では出来ちゃうことはわかるのですが、ほんとに1つのジャンルに留まることのないアーティストだなぁ、と。常に新しいことや興味のあることを模索しているから、進化し続けることが出来るのでしょうね。言葉に書くと簡単だけど、それを自分の日常や仕事に置き換えてみれば、如何に大変なことか想像できます。それを苦労と思わないから、こういう人物が出来上がるのでしょうね。楽器云々の前に、まずは生き方や思考を変えないことにはたどり着くことなんかできない境地ですな(笑)。



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ちなみにその取材の時に掲載できなかった、貴方みたい上手くなるにはどうしたらいいの?という子供みたいな質問と、日本のファンへのメッセージとして以下のように答えてくれました。


Q:アナタに憧れるアマチュアベーシストも沢山います。アナタのようにメロディックかつコード感を失わないソロを取るためにはどんな練習をしたらいいでしょうか?
A:私がやったようにやってごらん。できるだけ多くのベーシストの曲を聴くんだ。全てのベーシストは、独自の声と音楽に貢献する何かを持っている。誰からだって学ぶ事ができるんだ!練習に関して言えば、読むことを学ぶ事!全てのキーで音階を学び、旋律の中でプレイする事を学ぶ事!ダブルベースやフレットレスベースでは旋律を外れて演奏する事はできないよ!メトロノームに合わせて練習するんだ。コードの意味も理解しなくちゃね。メロディをしっかりきいて違いがわかること。楽器を使って歌い、ストーリーを語る事を覚えて。これら全てに取り組めば、君の演奏は成長し続けるよ。

Q:日本のファンに一言。
A:日本のファンの皆さんのサポートと親切に感謝しています。日本のファンの皆さんは本当に深く音楽を聴いてくれ、彼らの為に音楽を紡げる事、またそれを理解してもらえる事を光栄に思っています。日本で演奏する事は大好きだし、より多く日本で演奏する機会を持てたらと、いつも思っています。

日本のファンの皆さんのおかげで、私はいつも成長し、新しい事や異なる事にチャレンジする事ができていますし、私の夢を実現することができているのです。ドモアリガト。ブライアン


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ベーシスト的にはジェフバーリンも新譜出ますよ。今回はJAZZのスタンダードを取り上げたわかりやすいものです。こちらはまぁ4弦でここまでやるかね的な内容で勉強するには良い教材かも知れません。やっぱり上手いっすよ(笑)。しかしKingRecordsは良いメーカーだなと思う。決して沢山売れるアイテムじゃなくても特定の層に刺さる物をちゃんと届けてくれるから。これからも応援してますよ!

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これから先、ベース弾き的には非常に興味深いライブがいろんなところでスケジュールされてます。
来週はビルボードでマリーナ・ショウ(b:チャック・レイニー)、8月にはブルーノートにロベン・フォード(b:ジミー・ハスリップ この間もハーヴィー・メイソンで来てましたね、危うい演奏が面白かったですw。)、矢野顕子(b:ウィル・リー)、ビルボードでコーネル・デュプリー(b:ゴードン・エドワーズ)、9月にはビルボードでマーカス・ミラー、ラリー・グラハム、コットンクラブでアンソニー・ジャクソンがほぼ1週間の間に固まってます(笑)。あと、ブルーノートでリー・リトナー(b:メルヴィン・リー・デイヴィス)、10月以降もスタンリー・クラークwith上原ひろみ、チック・コリア(b:クリスチャン・マクブライト)などなど。凄いですよね。頑張って行かないと。


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