もはや歴史的資料?『フェンダー製品価格表』(70年代後半かな?)

先日ね、いつもの懇意の楽器屋さんに行きますと、70年代のPBフレットレスが入荷したとかで、ちょいと試奏はさせて頂いたのですがね。その際にケースに同梱されていたブツに目が釘付けになりまして。それがこちら。

 

 

時代感があるでしょ?こちらはカタログではなく、購入したときについてくる多分付属品的な扱いのものではないかと。正確な年代を判定する記載がないのですが、ストラトがラージヘッドのトランジションロゴなので、勝手に70年代後半かなと思ったわけです。

 

んでね、何が面白いってやっぱり商品ラインナップとその値段。これね、よくよく見ると意外な設定や、なぜこうなったのか理由がわからないものがあったりして非常に楽しい。ということでまずは中面1枚め、気になるベース本体のお値段から。

 

※クリックすると大きくなるよ。

 

まず基本的な竿の値段でいうと、「ジャズ・ベース 224,000円」「プレシジョン・ベース 191,000円」也。一応ね、ちょうど40年前、1979年の大学新卒初任給を調べてみますと、109,500円。現在の初任給の約1/2。なので今の貨幣価値で考えるなら40万相当のイメージですね。高い!と思わなくもないですが、海外のヴィンテージフォロワー系工房やハイエンドの相場観から見れば、まぁそんなもんかもね、ぐらいの印象(笑)。


ここで面白いと思ったのは、まずJBとPBの価格差、33,000円。先程の初任給例で考えるなら単純に倍にして、現在の感覚では66,000円ぐらいの差? やっぱり上位機種としての位置づけですよね、JBは。現在の新品でもここまでの価格差はないし、現行fenderメイドインジャパンのトラディショナルシリーズなどは同一価格になってますよね。

ちなみにギターの最上位機種はジャズ・マスター。このジャズ〇〇というを上位機種してブランディングしていることがわかりますね。ストラトトレモロなしより5万も高い(笑)!テレキャスは安かったのね。

 

あと気になったこと。プレシジョンには、「細ネック」というオプションがあるのですね。こちらは8,000円のアップチャージ。日本人にはニーズがあるオプションかもしれません。それとフレットレスのオプション設定がプレシジョンにだけ記載されてます。これはJBのブロックインレイがフレットレスには不向きということでプレベだけの設定にしたのかもしれません。金額的には、フレットレスにはアップチャージがありません。良心的(笑)。

 

逆に、今の感覚と逆に感じるのは料金表の下のほうにある、「メイプルネック仕上げ 追加15,000円」。全部メイプルネックだろうに!というツッコミをしたくなりますが、これはメイプル指板のことを言ってるんでしょうね。メイプル指板にすると値段が上がるのは意外でした。通常ラインがローズ指板だったのかな?その割にはメイプル指板が多い気はしますが。当時の1万5千円はきっと今の3万程度。指板のアップチャージとしてはなくはない設定だけど、釈然とはしないなぁ(笑)。

 

あとこのページを見て、自分の認識が間違っていたのは、ムスタングとミュージックマスターを併売していたこと。スチューデントモデルとしてはムスタングが終わってから後継機種のミュージックマスターに受け継がれたのだと思っていました。同時に売っていたんですね。

 

ということでお次のページに。アンプ編。

 

 

ギターアンプは疎いので、なんとも言えませんが、ベースマンの値段はビックリ。ベースマン100で315,000円もしたんですね。音楽の音量がどんどん上がって、大容量化進んだあとぐらいですよね。もう少しこなれた値段かと思ったら結構強気(笑)。逆にスピーカーはそんなに高くないですね。あとローズはやっぱりよい値段してます。まぁこれは仕方ないか。

 

最後は付属品/弦のページ。

 

 

ベース弦のところ見てください。『平巻ライトゲージ』(笑)。 平巻ですよ、平巻!! 当時はフラット・ワウンドと表記しなかったのですね。日本人としての矜持を感じます!これから私も平巻と呼ぼうかな(笑)。もう一つのニッケル巻というのがラウンド・ワウンドなんでしょうね、きっと。あと黒ナイロン・テープ…、素敵な呼び方です(笑)。

 

しかしそのお値段はすごいですね。当時で6,800円。現在価格なら1万2,3千円ってところ。これではそうそう弦替えるなんてできませんね。一番高いのは、黒ナイロン・テープ巻きで8,800円。手が出ないね、こりゃ。

ちなみにピックなどは、80〜100円。40年間、変わらぬ価格で「物価の優等生」(笑)。

 

こういう資料はいいですね。技術の進歩で大幅に安くなったものもあれば、変わらないものとかあって。それぞれの時代のものがあれば、並べてみたいもんです。いや、もうホント、こういうのずっと見てられるんすよ。当時に思いを馳せつつ、どうしてこうなったのかな?なんて考えていると、退屈な勤務時間があっという間に終業時間になりますよ(笑)。

 

p.s

一応、休日に書いてますからね(笑)。

 

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西山瞳の鋼鉄のジャズ女。

私ね、この人の語り口が好きなんです(笑)。

 

まずはご一読ください。

 

そもそもこのバンド『New Heritage Of Real Heavy Metal』(NHORHM)、ベースは織原くんなので、最初はそのご縁で拝見したのですが、まぁ楽しい。この方のMCの間も独特で。すこしはにかんだような早口で、説明しなきゃ!って一生懸命に話してくれる感じ。いい人なんだろうなぁって思います。アルバムも大好きで全部持ってます(笑)

 

んで、この記事のメタラーへの誤解を解こうとするくだり、本当に愛を感じますね。メタルファンほど、マナーの良いお客さんはいませんからね。今年は、ラウドパークが開催されない、とのアナウンスがありましたが、非常に残念ですよ(まぁイベントのブッキングに思うことがないわけではありませんが)。黒いロックTシャツ(多分何年も来たであろう色落ちしたものとか)を着たオジさん方が同好の士と睦まじく話す光景、ただただ静かに長時間の物販列に文句一つ言わずきれいに並んでいる光景、少し動いただけで疲れ果てアリーナではなく客席に佇む光景…すべてが美しく愛おしいですもんね(笑)。

(ちなみにメタルイベントはまずオンタイムで進行するし、終了後のゴミも少ないです。R&B、EDMは終了後、床一面プラカップでした…)

 

あと、この下りはちょっと笑いました。

“〈次の曲はパンテラの“Walk”、聴いて下さい〉とマイクを持って話すのですが、
3年経っても〈私はこのジャズのステージで何を言ってるんだろう〉と、心の中で思っています。

〈次は、AC/DCの〉〈今の曲は、マノウォーの〉次々と場違いなワードを繰り出す自分。

〈これはジャズ・ファンに伝わっているのだろうか……? 〉と思いつつ、
〈この場所でパンテラを演奏するのは、私が初めてだろうな〉
〈この場所でパンテラというワードを言うのは、きっと私が初めてだろうな〉
などと考えたりもします。”

 

確かにそうだよなぁ。まぁ、コレを聞きに来ている人は当然知っているとは思いますが、一般的なジャズ箱ではまず耳にしないバンド名ですもんね(笑)。

 

それと、この辺の気持ちもよく分かる。

“その日のライヴで、何のバンドのTシャツを着ているかは、大変重要です。そのバンドの過去ツアーのTシャツ、他バンドのTシャツの人も結構います。当日、自分が盛り上がるために着るのもありますが、我が軍はここなのだ、という所属表明にもなります。”

 

ただね、ロックTシャツに関して、最近個人的にちょっとやだな思うことが少し。それはね、ジャズミュージシャンのロックTシャツの着用。いやね、きっと好きなんだと思いますよ、メタルやロックも。でもね、なんかね、「おれ、ジャズやってるけど、メタルも理解しているし、好きなんだぜ!音楽の趣味、広いだろ?俺って!」て言われているような気がして(笑)。しかも大体そういうTシャツは古いアーティストのものばかり(メタリカぐらいまで)。おまえ、最近の、聴いてないだろって思います。ほんとに好きならね、最近のバンドのも買いなよって。私はちゃんとイベント現場で一番気に入ったバンドのTシャツ買ってますからね。そうそうは着ないけど(笑)。

 

話が脱線しましたが、面白い記事だったので、ご興味のある方はぜひ読んでみては?というご案内でした。

 

p.s

ちなみに織原くんの音楽的原泉はロックで、ビリー・シーンになるつもりだったようです(笑)。いまでもよく使う薬指ピッキングみたいのは、その名残ようです。役に立ってますね(笑)。

 

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スティーリー・ダンの本。

書籍ネタが続きます(笑)。

 

以前ね、冨田恵一さんが書いた“ナイトフライ録音芸術の作法と鑑賞法”という本を紹介したことがありました。急ぎ、レビューを書け!との編集者からのご指示でしたが、まぁ手ごわい本で、読む進めるのに半月掛かりました…。んでもって、また新たな指令が下りました。この本をレビューせよ、と。

 

 

もうね、どうしてこうもスティーリー・ダン、ドナルド・フェイゲン絡みの書籍は読むのに時間がかかるのでしょう(笑)?とっても分厚い本なのに、今どき1Pが2段組みで約430p。ガッチリしたハードカバーですよ。読んでも読んでも進まない…。でもね、それはなかなか斜め読みさせてくれない内容の濃さがあるからなんですよねぇ。

 

この本はブライアン・スウィートという方が1994年に発行した書籍(1997年にリットーから翻訳したものが発売されている)で、2015年に全編加筆修正された完全版として再度発行されたものを翻訳しなおした書籍です。

 

とにかくね、登場人物の多さと来たらハンパない。たくさんの外人さんの名前が出てくるので、読み進めていると「これって誰だっけ?」ってなことになって、振り出しに戻る的な…(笑)。2人の育ちから出会い、バンド結成に至るまでのサポートメンバー時代職業作家時代、デビューからその変遷全て網羅しております。いや、きっと網羅してます。実はまだ全部読めてないからオチが分からず紹介してます(笑)。でもね、知らなかったことがホントにいっぱい書いてあります。

 

全編を通して描かれている2人の人物像はとても興味深いですね。簡単にいうと、シニカルでアイロニーに富んだ偏屈でコミュ障のインテリ(笑)。天才とはやはり常識では計れない部分が沢山ありますね。

 

スティーリー・ダンのマニアでは有名な話とは思いますが、最初期にはドナルド・フェイゲンが自分のヴォーカルに自信がなく、歌くことを極端に嫌がっていた話なんかは、ことあるごとに触れられています。また当時の2人を除いたメンバーの想いなども語られており、当時の音源と合わせて読むと、これ作りながらそんな気持ちだったんだぁ、なんて思ったりします。

 

まぁ、マニア向けではありますが、冬の夜長にはもってこいの本かと。お正月などにゆっくり読むほうが楽しめるかも。

 

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