BOSSの本。

ちょっと前のことですが、BOSSのエフェクターを試奏しましてね。

それが比較的新しい商品だったのですが、なんとなく気に入りまして。あんまりエフェクターは沢山持っている方でもないし、繋げるもの運ぶのもめんどくさいので敬遠しているという事実は否めませんが(笑)、新しいもの好きとして、とりあえず触ってみたという感じで。

そういえば、NAMMでも新しいBOSSのエフェクターとしてVOCODERが発表になってました。これも非常に興味あるブツですね。使いどころがあるか分かりませんが、無理矢理でも作って使ってみたいっすね(笑)。



ふと思ったことなのですが、こんだけ世の中にいろんなエフェクターが氾濫している中で、新しいジャンルのエフェクターとか、既存エフェクターでも新しいバリエーションを考えるのって大変だよなぁ、と。ずっと定番だけ作り続けているブランドもありますが、常に新商品を出しているブランドもある。BOSSなんてその筆頭じゃないかなと思いましてね。

いったい、今までどのぐらいのエフェクターを出してるのかねぇ?なんて雑談をしていますと、楽器屋さんからこんな本出てますよ、と教えてもらいました。それがこちら。


※サイズがエフェクターのボックスぐらいの大きさでかわいい(笑)。

これはすごいね。過去からBOSSの歴史が詰まっている。私が楽器を弾く以前のブツから、リアルタイムで知っているもの、また近年全然ノーチェックだったので知らなかったエフェクターも沢山紹介している。その黎明期からの歴史はもちろん、各エフェクタージャンルの基本概念や基本的な回路構成、開発者やデモ演奏者のインタビュー、個々のエフェクターの開発コンセプトから設計パーツの話、全BOSS製品の製造期間とかも載っているし、かなり読み応えはあります。あと、いまさら聞けないエフェクターの基本から、人に自慢できそうな薀蓄、こぼれ話し、あるある話みたいなところまで書いてありましてね。カバンの中にいれて、暇な時間にちょっと読んだりしてます。





エフェクター全般の知識を得るにはとても良い参考書だと思いましたよ(私のようなリテラシーの低い人間にはなおさらw)。もちろんBOSS製の話が多いのですが、それ以外の名器と言われるものには触れてますし、全般を理解するのに有益な本だと思いました。



もう出版されてから数年たってますので、新刊本ではありませんが、この手の本は在庫がなくなると急にプレミアついたりもしますので、とりあえず買ってもいいかなーと(笑)。思いのほか、読み進めるのが楽しく、いい買い物だったな。もしエフェクターというものを基礎から知ろうかなとか、そのとっかかり(導入編)を探している人がいましたら、お勧めします。詳しい人にはあんまり意味ないかもしれませんが、その時代時代の流行り廃りなんかも想像できて楽しいっすよ。

ちょっとした空き時間(電車や定食屋での待ち時間などに)重宝してます。1回読んだだけじゃ忘れちゃう情報量だけど(笑)。



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本日発売。フェンダー・ベース・オーソリティ (シンコー・ミュージックMOOK)

大体2年に1度ぐらいのスパンで発売されてますね、
fenderヴィンテージ関連ムック本。
ちなみに過去にはこんな本などが刊行されてました。

ムック フェンダーベースヒストリー (リットーミュージック・ムック)
フェンダー・ベース・ブラザーズ(シンコー・ミュージックMOOK) (シンコー・ミュージックMOOK YOUNG GUITAR specia)
三栄ムック フェンダー・ヴィンテージ・ベース・ガイド
エレクトリック・ベース・ブック (シンコー・ミュージックMOOK)
フェンダー大名鑑1946-1970 写真でたどるヴィンテージ・ギターとアート・ワーク (P-Vine Books)

上記の内容構成は、機種別が基本で、その中で年代順に楽器を紹介していくスタイルになっているものが多かったように思います。その製造年ごとの特徴を列記しながら、個体ごとに紹介を加えていく形ですね。都内楽器店の在庫やコレクターの私物などで年代を埋めようとしていたため、製造年によっては歯抜けになってることも多かったです(笑)。
んで、本日発売されたのがこの本。



いままで書籍と大きく違っているのは機種別にしていないところ。製造年別のみのページネーション。例えば、1962年製を紹介するページには、bass困JB2本、PB2本を紹介してます。目次に書いてある製造年は、53年/54年/57年/58年〜82年(年の歯抜けなし)。なかなか頑張ってラインナップさせましたね。努力の後は認められます(笑)。

それぞれの年代の特徴を紹介しながらも、個体ごとのパーツの寄りの画やピックアップなどを分解した様子など、結構な写真点数を用意して掲載しています。まださらっと見ただけなので、記述についての精度や深さは確認できてませんが、ぼんやり写真を眺めるにはなかなか面白いです。ただ、その時代の音楽的背景や時代変遷、年代ごとの仕様変更や判別方法などが詳細にまとめられたページがあるわけではないので(シリアルやロゴ、ボディデイトなどの一覧はあるよ)、ある程度の知識を持っている人が、さらに個体ごとの使用パーツなどの理解度を深めるために読むにはいいと思います。こういう割り切った構成はなかったので、その点は良し悪しあれど、評価できるかな。

まぁ、今までの本を持っている人や、ヴィンテージ愛好家にとって新しい発見はあんまりないとは思いますが、この手の書籍はアーカイブしていることに意義があるので、やっぱり買ってしまいますね。そうベラボーな数を印刷しているとも思えないので、そのうち完売して、なんとなくアマゾンやヤフオクでお高い値段になる、なんてのが今までの流れ(笑)。ベース・ブラザースは4000円オーバーだし、ベース・ヒストリーは8000円以上してますからね…。ささやかな財テク(笑)。

しばらくはトイレにでも置いておいて、徒然なるままに覗いてみようと思います。

P.S
この本には宮さんのプレべの写真が掲載されてるのねw。まだバーチーズに在庫されてた頃に撮影したみたい。こういうの、何となく嬉しいですよね、宮さんw?

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真面目に読めば、多分1ヶ月は楽しめる―ナイトフライ録音芸術の作法と鑑賞法 冨田恵一



例によって、編集者から急なムチャぶりで、コレ読んで1200字レビューお願いします、と…。いや、夏フェスシーズンだし、予算全然いってないから結構大変なときなんだけど…と思いつつ、冨田恵一が書いたドナルド・フェイゲンのThe Nightflyの解説本となれば、プライベートでも読んでみたい書籍であることは間違いない。なので引き受けたのですが読み始めてしばらく…激しく後悔しましたよ。もうね、内容が濃すぎて、読み進めるのに時間がかかることこの上なし…。

これはすごい本ですね。アルバム1枚を徹底的に解説しているのですが、その説明のために、過去からナイトフライまでの流れ、作られた時代の背景(80年代という時代の特殊性とか)、参加アーティストへの言及、また楽曲の詳細な分析・分解作業、プロデューサーやエンジニアのクレジットからその役割分担の類推、体系化まで網羅してます。この時代を知る者、また器楽演奏者でないと理解が難しい部分も多々ありますが、分かればこんな楽しい本ないかも。

細かくは書きませんが、著者が音楽制作全般(作詞、作曲、編曲からマニピュレイト、エンジニアリング、プロデュースなど)まで精通しているからこそ持ち得る視点から解説されているので、説得力がある。過去の膨大な資料(インタビューや記事)を基に、冨田さんの経験値から推測した仮説などを付加して、なぜこういう楽曲になったのか?なぜこのサポートミュージシャンを起用したのか、なぜエンジニアのクレジットはこういう表記になっているのか、とか重箱の隅をつつきまくっていて、超・マニアックっす。

曲構成の解析も明快で面白い。ただ、書いてあることを裏付けようと、一緒に演奏とか、CDをその都度聴いたりしてると、本当に尋常じゃなく時間がかかります(笑)。でもとても参考になるし、むしろ音楽学校の教材にでも使ったほうがいいんじゃないと思うほどですよ。

原稿にも書いたんですけどね、この本、ナイトフライについて徹底的に解説しているわけですが、それだけでなく、アーティストやその周りの制作関係者がどんな風に音楽に向き合って制作をすすめているのか?を、時代背景、資料や仮説をベースに綴っているドキュメンタリーにすら、感じるんですよね。なかなかこういう感想をもつ本はないっす。

ドナルドフェイゲンやスティーリーダンが好きな人は読んで絶対損はないっすよ。

p.s
冨田さんがここまでフェイゲン、SD好きだとは思いませんでした。道理で音楽の質感が似ているわけだ、とひとりごちております。


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