試奏レポート “FENDER AMERICAN PROFESSIONAL”シリーズ

数か月前のベーマガにも特集されてましたが、fenderがかなり力を入れてプロモーションしていることが感じられる戦略商品が、このAMERICAN PROFESSIONALシリーズ。ローンチしてから、数本試奏をさせていただきましたので、その感想などもつらつらと書いてみようかと。

 

 

まずね、広告などに使われているカラー(右)。これ、ソニックグレイと言うそうです。個人的には好きだなぁ。くすんだ色ですが、昔のカスタムカラーやインターナショナルカラーに通じるfenderっぽさがあると思います。この色をメインカラーで押してくるあたり、なんとなくですが強い意思を感じます。

 

そして価格的なことにも少し驚き。このシリーズでは、JBとPBが同一価格なんですね。指板材のアップチャージも当たり前ですが同じ金額です(ローズはメイプルより5000円高い)。今までの傾向からいうと、JB>PBという価格設定が一般的でしたが、そういう慣習は捨てたみたいですね。この辺はアメリカのご指導なのでしょうかね?アメリカ在住の識者に伺った話だと、アメリカのヴィンテージ市場ではJBとPBの価格差はほとんどないそうです。なのでそういう感覚がここにも反映されてるのかな?なんて思いました。まぁ、ヴィンテージ市場とは関係ないか(笑)。

 

詳細はこちらのサイトに任せますので、まず弾いてみて思ったこと率直に書くと…。

 

fenderらしいfenderだし、この金額なら全然あり!

 

新開発のブリッジやピックアップ、グローバータイプのオープンギアのペグとか、それなり現代の音楽に合わせたアップデートを行ないながらもちゃんとfenderの音はするし、弾き心地も違和感がない。フレットなども比較的細めと思われるし、ネック幅などはいい意味でJB,PBの普遍的なサイズ。弾いた個体に関してはウェイトバランスも良かった。

 

 

ちなみにブリッジは表通しと裏通しが選べるタイプ。重量はシッカリあるタイプですね。工場出荷時は裏通しになってます。これが表にしてたときに音やテンションにどのぐらい違いがあるのか、興味深いです。

あとピックアップの取り付け位置はJBの場合60’sの位置にリアマイクが付いています。そのお陰か、リア単体で使っても結構ファットでいい音してましたよ。スラップしても充分なローがありましたし。

 

ネック裏はサテンタイプでスベスベ。フィンガリングはし易いですね。

 

 

1つ、個人的に好みとして合わないのはペグかな。オープンのグローバータイプ。

 

 

ポストが細くて少し下に向かってテーパーが付いているタイプ。まぁ慣れの問題だとは思いますが、うまく巻きにくいですよね。弦も切らないと収まらなさそうだし。あと、他のペグに変えにくいかも。ブッシュ径がヴィンテージタイプとは合わないかもしれません。それとグローバータイプのペグはfenderタイプのヘッドで見慣れてないのでちょいと違和感があります(笑)。

 

数本試奏しましたが、工場出荷状態のままでの試奏でも悪くない。ここからきちんと自分の好みにアジャストすれば、充分戦力になると思いました。音はね、若干若いことは否めないけど、意外と育つかも…と思わせるポテンシャルもあります。また個人的にはメイプル指板ブームということもあり、同スペックのPBを弾いてみたところ、音に明るさと鋭さがあり70年代PB的な質感。ヴィンテージのそれとは違いますが、今の音楽にはこっちの方があってるかも知れませんね。

 

あとね、4,5本ほどの経験値ですが、個体差が少なかったです。弾いた楽器の中に「これはダメだ…」と思うような楽器は1つもなかったです。そういう意味ではきちんとクオリティ・コントロールされていると思いました。沢山の本数を作る工業製品としては大変なことだと思います。

 

楽器屋さんでこのシリーズを見かける度に「このシリーズ、売れてる?」と聞くのですが、総じて「売れてる」という答えですね。楽器屋さんからの評価も高いです。「ちなみにどんな人が買っていくの?」と聞きますと、とある店員さんは、「fenderJAPANから乗換えるお客さんが多いですね」と言ってました。なるほど。fenderエントリー層からのアップグレードを他社に奪われずに刈り取る上では非常に戦略的な価格ですよね。fenderを含め、JB・PBタイプはキリがないぐらい選択肢がありますからね。その中で本家としての存在感を示すことは大切だと思います。

 

ということで、このシリーズがどんなふうに展開、継続していくのか、少し注視していこうかと思っています。迷走気味だったfenderにビシっと筋が通ったような気もしますしね。個人的には大好きなブランドですので、頑張って欲しいと思います!

 

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コメント

気になっているシリーズだったので試奏レポ楽しかったです。
ちなみに仰られていた色がいいな、とは私も発表当時からずっと思っていて(笑)、中でもアンティークオリーブがツボでした。
最近ローズのPB欲しい、が出て来ているのでこのシリーズもありかな?と考え出しております。

  • まも柴
  • 2017/06/25 09:24

まも柴さん
アンティークオリーブ、良い色ですよね!PBも弾きましたが、フェンダーらしさは充分に堪能できますよ。一度楽器屋さんで試奏してみてはいかがですか?

  • shinmei_t
  • 2017/06/26 07:53

そうですね。
確かに。。
今のところFenderはビンテージとかは要らないかな?と思っているので、もし買うとしたらカスタムショップかなぁ?と思っていたのですが、こちらも候補に入れてもいいかもしれません。

  • まも柴
  • 2017/06/26 11:55

まも柴さん
いろいろと試してから買ったほうが納得感もありますしね!

  • shinmei_t
  • 2017/06/27 06:43

レポート記事とても参考になります!

>このシリーズでは、JBとPBが同一価格なんですね

これは意外なポイントですね。
私も基本的な意識の部分でJB>PBだと思っていましたし、実際JBの方が上級機種だったと思っています。

仕様を見てみると、新しいトラスロッド「Posiflexグラファイト・サポートロッド」と言うのが気になります。
まあ中身を見る事はまず無いと思いますが(笑)ロッドを収めたチャンネルがグラファイトなのかな?と想像しています。

ペグは・・・うーん、メカフェチ的にはベースのヘッド裏にはやはりでっかいウォームホイールギヤが並んでいて欲しいです(笑)特にFenderの場合は。

リプレイスだと、ヒップショットのウルトラライト辺りが合いそうな気もしますが・・・

個人的には、Fender現行ラインナップでは「Mike Dirnt Road Worn Precision Bass」がちょっと気になっています。

  • すわべ
  • 2017/06/29 12:25

すわべさん
お役に立ったなら嬉しいです!
>、新しいトラスロッド「Posiflexグラファイト・サポートロッド」と言うのが気になります。
これ気になりますね。ロッドをグラファイトで囲ってあるのかなと思いますが、強度はありそうですね。
>ヘッド裏にはやはりでっかいウォームホイールギヤが並んでいて欲しいです(笑)特にFenderの場合は。
これは刷り込まれてますからね、見た目が(笑)。機会があれば弾いてみてください!音色や感触に多少の個体差はあると思いますが、いままで弾いた感じでは、ムラも少なくよい楽器だと思いましたので。

  • shinmei_t
  • 2017/06/30 10:05