久々にディスクレビューでも。村上ポンタ秀一の"Rhythm Monster"

事務所が渋谷から移転して、CDの購入量が若干減りました。やっぱり日常的にCDショップが近くにあるとついつい買ってしまうのですが、離れてしまうと欲しかったCDがなんだったか忘れてしまうという(笑)。歳ですね・・・。

ただどうしても聞いておかないと!と思うものはちゃんと買っています。その中でも興味深かった作品が、日本を代表するドラマー、村上PONTA秀一氏の"Rhythm Monster"です。



氏の音楽生活40周年記念アルバムという位置づけの同作品。ま、ゲストも豪華なのですが、まずはリズム隊としてレギュラーベーシストに岡沢章さんがキャスティングされているのが、大きな購買目的ではあります。山下達郎からの盟友ですからね。やっぱりそこには阿吽の呼吸があるわけで。安心して聴いてられますね(笑)。

まだすべてを良く聴きこんではおりませんが、エレキベースのJAZZとしては、見本となるプレイが多い。しかも演目が非常に好み。ハーヴィー・ハンコックのactual proofやtell me a bedside storyなどは、以前のアルバムNEW PONTA BOXでも取り上げており、大きくアレンジなども変るものではありませんが、その他、Cantaloupe Islandやウェザーリポートのa remark you made、Goodbye pork pie hat、Naimaなども入っている。まさにJAZZゴールデンヒッツといってもよい内容。

それにも増して、個人的には八代亜紀の舟歌がこのアルバムではベストトラックかなと。もうね、あの舟歌がスピリチュアルJAZZになっている!まったく違うコード進行ながら、メロディの美しさはしっかりと残されていて、彼女のハスキーヴォイスが沁みること(笑)。普通の舟歌も大好きですが、このアレンジにはやられたなぁ、と。曲の尺が短めなのが残念ですが、何度もリピートすればするほどその良さが実感できます。

ドラムのプレイに関していうと、ちょっと加齢は感じちゃうかな。ハットのオープン→クローズの連続など、彼の手癖プレイに、以前のような鋭い切れ味がないかも。すこしモタッて聴こえますね。それでも充分すごいっちゃ凄いんですけど。
音質的にもいまどき珍しい重めのドラムサウンド。これに関しては以前のアルバムからずっとそういう処理なので、特に違和感は感じませんが、流行の音ではありません。ただ、この人のドラムはよく歌うドラムだと思います。ソリストやその他メンバーへの細かい配慮がありつつも、キチンとしたPONTA秀一としての主張のあるドラム。私はハットワークやスネアの細かいロール、タムの歌い回しなど、本当に大好きです。まぁ、いろんなアルバムを通してずっと聴いてきた音なので、すでに十分な洗脳を受けていることは否めませんが(笑)。

岡沢さんは相変わらずいい塩梅の語り口。寡黙すぎず饒舌すぎず。きっとドラムにしてもヴォーカルやソリストにしても非常にやりやすいベーシストなんだろうなぁと思います。音色的にはそう尖った感じではありませんが、輪郭はありますね。サドなのかな?その辺は全然わかりません。ベースでメロをとっているGoodbye pork pie hatはとてもダンディ。スラップでテーマを弾いてますが、淡々と歌っていながらにして、語りかけてくる重みのある演奏。うーん、ハードボイルド(笑)。

音楽生活40周年。凄いことですよね。入れ替わりの激しい音楽シーンで第一線でずっと引っ張ってきたまさにドラム番長。命の続くかぎり引退などせずにライブを行って欲しい尊敬すべきミュージシャンだと思います!これからも頑張って欲しいもんす。