clefsというプリアンプ。

先日、2台目のBartoliniのTCT with MCT375を手に入れたばかりだというのに、新たなプリアンプを買ってしまいました(笑)。

 

きっかけは、いつもどおりの楽器屋さんからのオススメ。渋谷でちょくちょくお邪魔するクロサワ楽器のG'CLUBで、いつも通り雑談した後に帰ろうとすると、フロア長の西郷さんが「そういえばシンメイさん、このプリアンプって試したこと、ありましたっけ?」と。持ってきてくれたブツは、これこの通り、なんともペローンとしたプレーンな面構え。

 

 

ブランド名以外、何の記載もなし(笑)。しかもこれを渡されて、まずは予備知識無し(ツマミの内容すら教えられず)でテストしてみてくださいな、と。ほんと、毎度思いますが、こういうブログ書いているとブラインドテスト的に試されることは少なくないです(T_T)。とはいえ、もちろんいろんな知見を増やすことのできる良い機会。ぜひ!ということで、早速プラグインをさせていただきました。

 

そしてまず驚いたのが、原音からの音質変化がほぼ無いこと。トグルスイッチを上向きにして、コントロールをフルフラットにして、フットスイッチを踏んでも、ほぼ音変わらないんです。要は、パッシブのスルーの音を起点に音を補正していくことができます。プリアンプの使い方として、積極的な音質変化を求めて使用する機種(TCTやサンズアンプなどね)が数多くある一方、本当に音質補正を目的に使える個体は実は少ない。この状態だけで作りの良さは実感できました。

 

そしてね、このトグルスイッチを下向きにすると、今度はいわゆるアクティブ回路を通したスッキリとした音質変化を感じることができます。とはいえ、電気臭が強いものではなく、非常に使いやすく品もいい。

 

4つのコントロールはそれぞれEQのようですが、弾いてみるとLOWとMIDが2つ、HIということは感覚的に分かります。こちらにはGAINやLEVEL的なツマミはありません。そういう意味では必要最小限のコントロールで構成してるのですね。スイッチを下向きにして、一番左のLOWとそのとなりのLoMIDと一番右のHIを上げると(写真のような位置)、スラップなどでとても使いやすい音がします。程よくキレる音。このままディップスイッチを上向きにすると、元々持っているパッシブのもっさりとした部分が戻ってきて、本体の音に肉付け、ないしは余分な周波数をカットできる感じ。うーん、こりゃ結構すごいんじゃないの???

 

ちうことで、実はこの場では買わず、自宅よりTCTのプリアンプを持って再度来店(笑)。2つを比べてみたんですよね。実験した竿は、うちの77JB。言わずもがなTCTとの相性は抜群です。これと比べてどうなのかを実験してみました。比較的近いセッティングにして、抜き差ししながら比べてみたのですが、結論から言うと、これはこれでとても使える。マーカスサウンドドンズバを求めるなら、やっぱりTCTは優秀です。改めて惚れ直しました。ただね、このClefsというプリアンプを通すと、TCTよりも音に厚みが出て、少し腰が座った音になるんですよね。そして何より気に入ったのがやはりトグルスイッチの位置による音質変化。実は、TCTを自宅で使っているときに唯一不満だった点があるのです。それはPBとの相性がいまいち良くない。JBに比べてミッドが厚めに感じるPBをTCTに通すと、ちょっともっさりしすぎるというか、音に輪郭がなくなるというか。そんな気がしていたんですよ。なので、お店にあるPBを借りて両者を試してみました。するとね、不満に思っていた部分が解消されて、スッキリした音になる(トグルスイッチを下にした場合)。PBらしさを十分に残しつつ、ほどよいキレもある。PBをいつものPBをらしく使いたければ、このトグルスイッチを上向きにすると、素の音っぽくパンチのある音も出る。不要な部分はカットすればいいし、ニュアンスはそのまま、みたいな。

 

いや、これは本当にいいよね!と思った後、初めてWEBサイトに説明文を読みますと、このスイッチはパッシブイミュレーターという名称で記載されたました。要はパッシブのニュアンスをスポイルしないために用意されているスイッチなのですね。こういうスイッチが付いたものは今まで見なたことなかったな。製作者の方は個人の方のようで、そもそも市販品で気に入ったものがなく、故に自作したプリアンプを使っていたそうです。それを楽器屋さんの試奏で竿を試す際に持ち込んでいたのを、西郷さんが気に入りクロサワで販売までするようになった、と。基本的には手作りなので、そう台数も作れないし、金額的にも決して安いとはいえない。でも音自体は本当に良くて、ノイズもないし使いやすい。こういうの作れる人って、センス良いよなぁと思いつつ、その道のプロでない(エフェクターやアンプの製作家でなないらしい)ことにも驚きますね。いろんな才能を持った人がいるもんだ。

 

詳細な説明はWEBに譲りますが、この手のプリアンプを探している人は一度試してみる価値はあろうかと思います。私もこの文章を読んで初めて全貌を理解しましたから(しかも購入後に)w。だって、このプリアンプ、取扱説明書も、なんなら外装箱すらついてません。流石に店から買って帰るにあたり、そのまま持って出ると万引きみたいで嫌だと言って、袋にだけ入れてもらいましたからね(笑)。

 

そういう意味でも硬派で無駄のないプリアンプだと思いますよ。しばらくはTCTとコイツとを竿や音楽に合わせて選択して使おうと思います。お試しあれ。

 

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